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色彩を持たない…覚えられない~ [本]

村上春樹の新刊

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

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話題になってますね。
本屋で売り切れ続出とか…。

私はもちろん買いました。
発売日には残業で買いに行けなくて、翌日買いに行きました。
まだ途中までしか読んでいませんが、期待通り面白いです。

読書は大好きですが、本はめったに買いません。
だいたい図書館で借ります。
村上さんの本は買います。
この調子だと、図書館で借りるのは数か月先になりそうだしね^^
今回は、色んな公募でもらった図書カードを利用して買いました。
また公募に励もう^^

さあ、続きを読もう!

読書ノート [本]

読書の秋がやってきました。
とはいえ、まだまだ暑いですね。

最近読んだ本を紹介します。

『パズル・パレス』 ダン・ブラウン
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この本、ダン・ブラウンのデビュー作なんですね。
「ダヴィンチコード」や「天使と悪魔」は、面白かったけど宗教色が強くて難しかったけど、こちらのテーマは暗号解析。

主人公は、アメリカのNSAの暗号解析員スーザン。
NSAとは、テロリストなどの暗号を解析して、犯行を未然に防ぐ機関らしい(本当にあるらしい)
そこに、、解読不可能な暗号ソフトを作った男、エンセイ・タンカドが脅迫してくる。
目的は、地球上の全通信を傍受・解読できるスーパーコンピュータ「トランスレータ」の存在を公表すること。
しかし、タンカドはパスワードを書いた指輪を残し、死んでしまう。
その指輪を探してスペインに飛んだのは、スーザンの恋人で大学教授のデビッド・ベッカーだった。

ドキドキハラハラで面白かったです。
後半は、映画のクライマックスシーンを見ているようでした。
上下巻で読みごたえたっぷりですが、あっという間に読んでしまいました。

この本に2人の日本人が出てくるのですが、名前が「エンセイ・タンカド」と「トクゲン・ヌマタカ」
ヌマタカは沼高さん?じゃあタンカドは単加土さん?
タンカドは、広島の原爆で障害者になったという設定なので、あえていないような名前にしたのか?
それとも日本の名前がわからなかったのか?どっちかな?

『紙の月』 角田光代
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8日目の蝉を読んでから、角田さんにどっぷりはまっている私です。

これは、銀行から1億円を横領した契約社員、梨花の話。
梨花が、犯行に手を染めるまでの過程を読んで「わかる」と思ってしまった。
普通の女だ。ようするに、私のような普通の人も、犯罪を犯す可能性がないとは言えない、ということ。

きっかけは小さなことだ。
年下の恋人が出来たりするが、きっときっかけはそれじゃない。
梨花は仕事の合間にデパートの化粧品売り場に立ち寄る。
高級な化粧品を勧められるままに購入。しかし財布にはお金があまり入っていなかった。
梨花は「すぐに返せばいい」と、顧客から預かった金に手を付ける。

そう、きっかけってそういう物だと思う。
“ちょっと”がエスカレートして、手におえないほどになっていくのだ。

逃げ続ける梨花。
このまま逃げ続けたいのか、それとも誰かに暴いてほしいのか。
女の幸せって何なのだろう…。
面白いです。気になった方はぜひ読んでみてください。

ナミヤ雑貨店の奇蹟/東野圭吾 [本]

最近は暑すぎて、本を読む気になれずにいました。
だけどこの本は、一気に読んでしまいました。
やっぱり東野圭吾は面白いですね。

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強盗をして逃走中の3人の若者が、あばら家を見つけて朝まで身を隠すことにした。
そのあばら家は、「ナミヤ雑貨店」。もう誰も住んでいない。
誰もいないはずなのに、突然郵便受けに手紙が投函される。
それは、深刻な悩み相談の手紙だった。
ナミヤ雑貨店が、悩み相談の場として有名だったのは、40年も前の話。
そして、投函された手紙も、40年前の物だったのである。
とりあえず悩み事の返事を書く若者たち。
過去と現在との往復書簡が始まる。
そして、そのやりとりが過去の人たちの人生を変えていく。

若者たちは、最初過去からの手紙と知らず、「ケイタイを使えば」などと返事をしたりします。
色んな登場人物が、ナミヤ雑貨店に影響されていきますが、みんながどこかで繋がっているんです。
ナミヤ雑貨店と3人の若者を繋ぐものは何でしょう。
見になる方は読んでみてくださいね。

歪笑小説(東野圭吾) [本]

久々に、本の紹介です。

『歪笑小説』(わいしょうしょうせつ) 東野圭吾

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出版社を舞台に繰り広げられる、何とも愉快な人間模様。
とにかく、すごく面白かったです。

作家のご機嫌をとる編集者。
映画化の話に振り回される作家。
文学賞で最終候補に残った男の話。

中でも私がいちばん面白かったのは、出版社に職場見学に来た中学生と新人編集者とのやりとり。
これは笑いました。
本を読んで(マンガ以外)声を出して笑うのはめずらしい。

短編集ですが、登場人物は繋がっています。
読みやすくて笑えます。
東野圭吾はミステリーばかりでなく、こういう「〇笑小説」シリーズもメチャメチャ面白いですよ。
ぜひ読んでみてください。

続けて読んだ
『マスカレードホテル』も面白かったです。

こちらはミステリー。
殺人事件が起こると推定されたホテルに、フロントマンとして潜入する刑事。
さまざまなホテルの客に、いろいろなドラマがある。

こちらも読みやすい本格ミステリー。
いつか映像化されるんだろうな…と思います。

****

お弁当

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サンドイッチ弁当

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から揚げ弁当

最近読んだ本 [本]

久しぶりに本の紹介をしようと思います。
よく本を読みますが、最近読んだ中で印象深かった4冊を紹介します。

『ツリーハウス』 角田光代
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新宿で中華料理店を営む家族。祖父が亡くなるところから話が始まる。
一堂に顔を揃えた家族だが、どこか不安定さを感じていた孫が、家族のルーツを知るために祖母と旅行に行く。
行き先は中国。旧満州で祖父と祖母の人生が始まったのだ。

戦中、戦後、高度成長期、そして現代。
それぞれの時代をうまくからませて話が進んでいく。
とにかくすごく面白かった。まさに大作です。
今年読んだ本の中ではナンバー1です。

『砂の王国』 萩原浩
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証券会社をリストラされ、ホームレスまで身を落とした男。
男は公園で美形のホームレスと怪しい辻占い師に出会う。
そして、この二人を引き入れて、宗教団体を立ち上げる。
面白いように信者が増え、計画は大成功…と思えたのだが。。。

宗教って、こんな簡単に出来ちゃうんだな~。そして信者ってすぐに増えるのね~、と感心しながら読みました。フィクションだけど、実際もこんなものかも。
人を騙すアイデアをいろいろ考えるのに、どこか悪になりきれない主人公。
成功をおさめるほど満たされない心。
上下巻ですが、2日で読んじゃいました。読みやすくて面白い。私的には、明日の記憶以来のヒットです。

『悪の教典』 貴志祐介
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生徒からも保護者からも人気のある好青年の教師。
しかしその本性は、平気で人を殺す悪魔のような殺人鬼だった。

前半は面白かったんです。
だんだん教師の悪の部分が出てきて、ぞくぞくしながら読んだのですが、後半がちょっと。。。
殺して殺して殺しまくる描写がグロくて、怖かった~。
そういうサイコ物が好きな方にはお勧めですよ。
ただ、人がたくさん死ぬ割には、ラストの後味は悪くなかったですね。
映画になったら間違いなくR指定だろうな。。。

『偉大なるしゅららぼん』 万城目学
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琵琶湖のほとりに暮らす日出家は、不思議な力を持っていた。高校生の日出涼介は力をコントロールする修行のため、日出家本家にやってくる。
従兄弟の淡十郎、ライバルの棗などと、ちょっと変わった高校生活を送る涼介は、やがて力をめぐる大きな争いに巻き込まれていく。

しゅららぼんって何?気になりますよね~
相変わらず、変な話を書きますね、この人は。
変だけど、すごく面白いんですよ。ところどころで謎の言葉が出てきて、徐々に謎が解けていく感じは好きですね~。
キャラもそれぞれユニークで面白いし、学園青春物として読んでも面白い。
湖って神秘ですね~。霞ヶ浦は…あまり神秘じゃないですが。。。

読書の秋ですからね、もっともっと本を読みたいのですが、最近仕事が忙しくて…
あっっ!!仕事中に読んでること、ばれちゃいました?[わーい(嬉しい顔)]


天地明察 [本]

週に2冊の割合で本を読んでいます。
最近読んだのはコレ。

『天地明察』 冲方丁

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最近短編が多かったので、これはなかなか読みごたえがありました。

江戸時代、800年使い続けた暦に誤差が生じたため、新しい暦を作ることを任された渋川春海の物語。
春海はもともと囲碁侍だったが、囲碁よりも好きだったのが算術。
算術の道場で、どんな難問も解いてしまう関という男の存在を知った春海は、ますます算術にのめりこむ。
やがて算術を取り入れた新しい暦を作り出す。

辛くても苦しくても、信じた道を貫く春海の姿勢は素晴らしい。
登場人物も魅力的で、落ち込む春海を叱り飛ばす「えん」という娘は特にいい。
時代物だけど読みやすかったです。

これは直木賞作品ですが、続いて読んだのはコレ。
中卒で芥川賞を受賞した作品
『苦役列車』 西村賢太

中学を出て、1日5,500円の派遣で暮らす寛太。
貧困、空腹、性欲に支配される生活。
その日暮らしで計画性もなく、おまけにひがみっぽい寛太。
家庭の事情など、同情する面もあるけれど、こうはなりたくない。
子供がこうなったらどうしよう…って、思ったのが最初の感想。
これって自伝的小説なんですよね。
小説家で成功してよかったね。

****

お弁当(2日分)

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サンドイッチ弁当

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チーズオムレツ弁当
 昨日の夕飯がハヤシライスだったので、残りをオムレツのソースにしました。
 暑くなると、残り物も使えなくなりますね。
 気をつけないとね^^

最近読んだ本 [本]

地震で閉じていた図書館が、4月に再会しました。

本を3冊借りてきました。
どれも面白かったので、あっという間に読んじゃった。

まずはこれ。
『おやすみラスマニノフ』 青山七里
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これは、「このミステリーがすごい大賞」を受賞した『さよならドビュッシー』の作者が書いたものです。
図書館になかったので、リクエストして買ってもらいました。
図書館って、そういう要望に応えてくれるんですね。
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どちらも音楽をベースにしたミステリーです。
音楽の表現が素晴らしいです。そしてなかなかのミステリー。
ミステリーの要素は、『さよなら…』の方が強いですね。
共通して出てくるピアニストの岬先生が、とても魅力的で好きなキャラです。
ちょっとかっこよすぎかも…
読みやすいので、ミステリー好きの方は読んでみてください。
『さよなら…』から読んだ方がいいです。

『花と流れ星』 道尾秀介

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最近はまってるんですよ~
これは短編なんですが、心霊探究所の真備(まきびし)と助手の凛、小説家の道尾 の3人が登場するシリーズものです。
他のは読んだことがありません。今度借りよう。
不可解な事件を解いていく、ちょっと異質のミステリーです。

『海に沈んだ町』 三崎亜記
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独特の世界を持っている作家さんです。
これは、短編集です。
「海に沈んだ町」は、津波で沈んだ町をツアーで巡るというもの。
さすがにタイムリーすぎて切ない。。。
他にも、海に浮かぶ団地で暮らす人や、保護地区に指定されたニュータウンを監視する話など、ちょっと不思議で怖い、新感覚の小説です。

気になった方は読んでみてください。
そして面白い本があったら教えてください。

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そして私の小説もよろしくおねがいします。
[黒ハート]
http://rin-ohanasi.blog.so-net.ne.jp/

日本最大級?BOOK.OFF [本]

車で20分ほどのところに、BOOK.OFFがオープンしました。
日本最大級の店?らしいです。

本だけじゃなく、服や生活雑貨、スポーツ用品も売っています。

本の100円コーナーには、割と新しい本が置いてありました。

数冊チョイスしてきました。
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100円なら安いよね。

そして、抽選会をやっていたので参加したところ、

なんと!2等が当たりました[ぴかぴか(新しい)]

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商品券千円分。
へへ[わーい(嬉しい顔)] 買い物した分より得しちゃった!

冷たい雨が降っているけど、心はルンルン[るんるん](村上佳菜子か?)



原稿零枚日記 小川洋子 [本]

久々に、本の紹介をします。

素敵な1冊…大好きな1冊になりました。

『原稿零枚日記』 小川洋子
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ある作家の日記です。エッセイのように思えますが、そこは小川洋子さん、相変わらずのシュールな世界が広がっていきます。
不思議で、ちょっと異様で、それでいて優しい。
独特の世界なんですね。

たとえば取材旅行中に出会う「苔料理」の店。
おばあさんの肘で暮らす小さな人。
実に巧みなパーティー荒らし。

色んな話が詰っていて、とても楽しいです。

それから、ちょっと前に読んだのがこれ。

『カラーひよことコーヒー豆』 小川洋子
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これは、正真正銘のエッセイです。

小川洋子さんは、偉大な作家なのに、エッセイを読むと「なんて謙虚な人」と思うのです。
優しさがたくさん詰ったエッセイです。
家族や、犬に対する愛情なども綴られています。

とても読みやすいエッセイです。
小説とはまた違った面白さがあります。
気になる方は読んでみて[わーい(嬉しい顔)]

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小説ブログもよろしくおねがいします。
[黒ハート]
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読書の秋 [本]

やっと涼しくなりました。

涼しくなったので、勝手に読書週間にしました。

[本] 本を3冊読みました。どれも面白かったので、紹介します。

『女中譚』 中島京子
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ちょっと変わった小説でした。
林芙美子、吉屋信子、永井荷風 3人の文豪が書いた女中の話と、現代の秋葉原で暮らす老婆を結びつけた不思議な話。

90を過ぎたスミさんは、メイドカフェの常連、メイドの女の子とも友達。
そのスミさんが若者に話して聞かせる昔話。
文豪達の3つの話を自分の体験談として話すのですが、それが面白い。

特に好きだったのは、「ヒモの手紙」という話。
酒場で出会った男は、自分の恋人を女郎屋に売り飛ばすような悪い男。
しかもその女から金を無心する手紙を書いてくれと、スミに頼んでくる。
スミは最初、女を哀れに思っていたが、だんだん楽しくなってくる。
こんな男のために金を貢ぐ女をバカにしながら、代筆である手紙を、頼まれなくても書くようになる。

ちょっと変な話だけど、面白かったです。
秋葉原と、大正・昭和が交互に繋がっていくのもユニークでした。

『ソロモンの犬』 道尾秀介
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ミステリーです。
最初から謎にあふれた展開で、すごく引きつけられました。

雨宿りで初めて入った喫茶店。
初めてなのに、どこかで会ったことがあるマスター。
歪んだ画面の古いテレビ。
床に転がった銀の指輪。
謎のキーワードが目白押し。う~ん、ミステリアス。

主人公は大学生。
親しくしている教授の一人息子が、突然車道に飛び出した飼い犬に引っ張られ、交通事故で亡くなってしまう。
それを目撃してしまった静。
何故従順だった犬が突然走り出したのか。
静は、やはりその時近くにいた同級生を疑い始める。
「お前が殺したんじゃないのか?」

意外な結末で、面白かったです。一気に読んじゃいました。

『ヘヴン』 川上未映子
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テーマは「いじめ」です。

クラスメートから、ひどいいじめを受けている14歳の少年。
ある朝机の中に手紙が入っているのを見つける。
手紙の送り主は、やはりクラスの女子からいじめを受けている女生徒コジマだった。
ふたりは手紙のやり取りをしたり、時々外で会ったりする。
芽生える友情。お互いを必要としていく二人だが…

コジマのセリフが印象的。
「わたしたちは、いじめを受け入れている。それこそが正義だ。
いじめるヤツ、見ないふりをするヤツ、そんな人たちの中で、正しいことをしているのはわたしたちだけなのよ」

う~ん、そうかな~。
いじめを受け入れるのって、正義なのかな。
私は、いじめに遭ったらまわりに助けを求めて欲しいと思う。

いじめのシーンは、目を覆いたくなるようなところもありましたが、ありがちな犯罪に走ったり、死を選んだり、という展開にならなかったがよかったです。
中学生や高校生にこそ読んでほしい話だと思いました。