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ペンギンハイウエイ・他 [本]

いつまでも暑いです[ふらふら]

こうも暑いと、読書する気にもなりません。
ややペースが落ちてますが、今月2冊読んだ本を紹介します。

まず、1冊目
『ペンギンハイウエイ・森見登美彦』
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「ぼくは、たいへん頭が良い」こんな出だしのお話。
主人公は小学4年生。頭がよく勉強家。大人以上に物知りで、いろんな研究をしている。
ある日、街に突然たくさんのペンギンが現れる。
森でも不思議な現象が起きている。

そのペンギンを作り出しているのが、美人の歯科医のお姉さんだと知る。
お姉さんは言う。
「少年、ペンギンの謎を解いてごらん」

やけに冷静で大人みたいな振る舞いをする割に、純粋で可愛い少年がいい。
いじめっ子が出てきたり、おしゃまな女の子が出てきたり、子供の世界のやり取りをレポート調で書いているのも面白い。
この作家さんは好きなので、ほとんどの作品を読んでいますが、これはすごく読みやすかったです。
可愛いお話なので、気になる方は読んでみてください。

2冊目
『かっこうの卵は誰のもの・東野圭吾』
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スポーツの能力と、遺伝子の関係を研究している柚木。
彼が目をつけたのは、スキーアルペンの選手、風美。
風美の父親も、元スキー選手であることから、DNAを調べさせてほしいと頼みに行く。
しかし父親はかたくなに拒否する。
何故なら風美には、誰にも言えない出生の秘密があったのだ。

面白いですね~、東野圭吾にハズレはないですね。
ミステリーなのに、人間ドラマがしっかり描かれているところが好きです。
一気に読んじゃいました。

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最近読んだ本 [本]

最近読んだ本の紹介です。

『少女』湊かなえ
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 『告白』が映画化された、湊かなえさんの小説。

高校生のふたりの少女。お互いを親友と認めつつも、さまざまな思いをかかえている。
ある日、転校してきた同級生から、友達が自殺した話を聞かされたふたりは、死に対する興味を持つ。
人が死ぬところを見たい…そんな純粋だが、ゆがんだ感情を抑えきれない二人は、それぞれの夏休みを過ごす。

残酷なテーマの話のようですが、少女達が友情や愛に触れて成長していく様子が描かれていて、後味の悪い小説にはなっていません。
あとは、この作家さん特有の、驚きのラスト。これには「やられた!」って感じです。


『バスジャック』三崎亜記
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 短編集です。ちょっと不思議な世界に連れて行ってくれます。
普通の生活の、ちょっとした歪みに入り込んだような、世にも奇妙な物語みたいな感じの小説です。
おもしろいです。
 「バスジャック」は、バスジャックがブームになり、まるでバラエティー番組のようなノリでバスジャックが行われる不思議な世界。ありえない~。でもおもしろい。

『アウターダーク』村上春樹
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前に読んだ本を、読み返しました。
娘が読みたいと言うので、中学生が読んでも大丈夫か、確認のため数年ぶりに読みました。
村上春樹の本は、割と過激な性描写が出てきたりするので、一応読ませる前にチェックしようと思いまして。
これに関しては、全然大丈夫でした。
むしろ読ませたい。
村上文学は、文章の表現が素晴らしいですからね。勉強になりますよ。
これは読みやすいし、話自体もわかりやすいです。

****

私は月に4冊ほど本を読みます。(マンガは数に入れてません)
読んだ本を手帳に書いて、◎・〇・△で勝手に評価してます。(えらそ~)
ブログで紹介するのは、だいたい◎の本です。
いまいちだった本は紹介しません。
こういう感性は人それぞれだし、悪口は書きたくないので。

本って、読んだ直後はすごく感動しても、しばらくすると忘れてしまうんですよね。
こんな風にブログに残しておくと、自分のためにもいいですね。

不景気川柳 [本]

5月末に発売された本

『不景気川柳傑作選』(ギアプレス 600円)
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この本に、私の川柳が選ばれて載りました。[手(チョキ)]

2月に不景気川柳コンテストがあって、応募しました。
惜しくも(?)入選しなかったのですが、優秀作品に選ばれ、本に載せてもらえました。

入選したわけではないので、本に載る以外の特典はなし。
賞品もないけど、まあいいか!

この本、おもしろいですよ。思わず笑っちゃいます。

優秀賞に選ばれたのは、こんな作品

『リコールに うちも出したい 火の車』

さすが上手いですね~。

それで、私の作品はこれ
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切実な思いです[もうやだ~(悲しい顔)]

コンテストは毎年行われているらしいので、みなさんも応募してみたら?
気になる方は『ギアプレス』もしくは『不景気川柳』で検索してみてください。

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1Q84 book3 [本]

入院中、時間がたっぷりあるので、読もうと決めていた本。

それは…

村上春樹 『1Q84 book3』

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時間をかけてじっくり読もうと思っていたけど、2日で読んじゃいました。

読み応えがありましたよ。602ページ。

村上春樹さんの本を読み終えた後は、いつも宝物がひとつ増えたような気分になるのです。

好きだな~、この世界。

「空気さなぎ」「猫の町」「ふたつの月」…わくわくする村上ワールドですね。

だけどこの話の底にあるのは、信じられないほどピュアなラブストーリーなんですよ。

青豆と天吾、孤独な子供だったふたりは、10歳のときの、ほんの僅かなふれ合いで心を強く惹かれあうのです。それから20年経っても、ふたりはお互いを探し続けます。

青豆と天吾はこの不思議な1Q84の世界で、出会うことが出来るのでしょうか。

結末は言えませ~ん[わーい(嬉しい顔)]

もし、今からこの本を読もうと思っている方がいるなら、ちょっと不思議な、独特の世界観を持った小説だということを頭に入れて読んでほしいです。
この前、ちょっと知り合いの方が、「1Q84読み始めたけど、ラブストーリーだと思っていたら全然違ってわけがわからない」と言っていました。
「世界の中心で愛を叫ぶ」みたいな話を想像してたんでしょうかね(笑)

はまる人は、とことんはまる村上ワールド。
読むなら1,2,3 一気に読んじゃってください[わーい(嬉しい顔)]

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新参者・東野圭吾 [本]

『1Q84・BOOK3』が、ついに発売されましたね。
いや~、すごいフィーバーぶりですね。夜中に本を買いに行くなんて[あせあせ(飛び散る汗)]
私ももちろん読みたいですが、ほとぼりが冷めて本屋にいっぱい並んだ頃に買いに行こうと思います。

それはさておき…
今回読んだ本は、
『新参者』東野圭吾
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東野圭吾さんの本は、人気があるので予約をしないと借りられません。
今度、阿部寛主演でドラマ化されるので、その前に何としても読みたかったんですよね。
間に合ってよかった[わーい(嬉しい顔)]

これはミステリーというより、人情ドラマですね。
東京下町に赴任したての刑事・加賀恭一郎と、商店街の人々とのふれあいを描いています。

もちろん、ミステリーの要素も充分あります。殺人事件も起きます。
殺人事件の関係者を、刑事が聞き込みに行くのですが、そこに数々のドラマがある、というわけです。

加賀恭一郎は、観察力の鋭い優秀な刑事です。
魅力的なキャラです。

前に『赤い指』という小説があったのですが、加賀刑事はそこにも登場します。
『赤い指』では準主役だったので、今回は昇格したんですね(笑)

『赤い指』は、少年犯罪や介護問題などをおりまぜた、悲しい話ですが、『新参者』は、殺人は起きるものの、どこか温かい人間ドラマです。

できれば両方読んでみるといいと思います。
この、加賀刑事、シリーズ化するかもしれませんね。

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ついでにもう1冊

『三面記事小説』角田光代
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これは、短編なのですが、実際にあった事件を基にして小説にしているものです。

おもしろかったです。

中には覚えている事件もいくつかあって、例えば先生の給食に薬物を入れた中学生の話(覚えてる?)

これを、思春期のゆがんだ友情をテーマにした話に置き換えた、ちょっとドロドロ系の話にしています。

短編なので読みやすく、フィクションだけど、あの事件の裏にこんなことあったのかもって想像しちゃいます。

気になった方、ぜひ読んでみてね[本]

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プリンセス・トヨトミ [本]

ずっと読みたかったんです。[本]
やっと借りられました。

『プリンセス・トヨトミ』万城目学
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「鴨川ホルモー」が京都・「鹿男あおによし」が奈良・そしてこの「プリンセス・トヨトミ」の舞台は大阪。

『このことは誰も知らない。
五月末日の木曜日、午後四時のことである。
大阪が全停止した。』

こんな気になる書き出しで始まったこの小説。
面白かったですね~。
2日で読んじゃいました。

まずキャラクターが面白いですね。
3人の会計検査院の調査官(国のお金が正しく使われているかを調査する)がそれぞれ個性的だし、2人の中学生が出てくるのですが、この子たちもおもしろい。

謎の社団法人OJOとは何か?プリンセス・トヨトミって?
奇想天外な展開です。これから読む方もいると思うので、詳しく書けませんが。

セリフのやりとりも楽しいし、読みやすいです。
戦国武将と同じ名前が出てきたりするところも楽しい。

気になる人は、ぜひ読んでみて[わーい(嬉しい顔)]

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森に眠る魚・静人日記 [本]

おめでとう!金メダル[ぴかぴか(新しい)]
朝から高橋大輔クンに魅了されて、いい1日がおくれました[黒ハート]

さて、いい気分で、最近読んだ本の紹介などをしてみようかと思います。

『森に眠る魚』角田光代
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育児を通じて知り合った5人の女。
価値観も性格も違う5人だが、いわゆるママ友としての付き合いを始める。
最初は楽しく過ごす彼女たちだが、次第にその関係がぎくしゃくし始める。
「私だけが疎外されている」と思い込む女。
「みんなどうして私にばかり依存するの?」と、その付き合いに疲れる女。
セレブの付き合いに合わせるために、借金をする女。
そしてお受験が、その関係を更に悪化させる。

 このお話の設定が、1996年から2000年までなんですね。
その頃って、ちょうど私が子供を産んだ時期と重なるので、余計に興味深く読みました。
私はこの5人の中で誰に近いかな~と考えてみたけど、思いつきませんでした。
思えば子供が小さいときから働いていたから、ママ友とお茶したりってあまりしなかったんですよね。
ちょっと羨ましいな…と思ってましたけどね。

ともすれば犯罪にもなりかねない、こわ~い関係。
「わかるわかる!」って言う方、ぜひ読んでみてください。

余談ですが、角田光代さんの『8日目の蝉』がNHKでドラマ化されます。
これは、子供が産めない女が赤ちゃんを誘拐して、逃亡しながら自分の子供として育てる話です。
すごく面白かったです。こちらもチェック[手(チョキ)]

[本][本][本][本][本][本]

そしてもう1冊

『静人日記』天童荒太
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直木賞を獲った『悼む人』の主人公・静人の日記を1冊にまとめたものです。
架空の人物なのに、本当にいるのでは?と思ってしまいます。
ここに出てくる事件や事故も、実際あったことではないかと錯覚してしまいます。

とにかく人が死ぬ話がたくさん出てくるので、嫌がる人もいると思います。
だけど静人は、その人がどれだけ愛されていたか、幸せだったひと時はあったのかを尋ねて、悼むのです。
ようするにそこには、深い愛があるんですね。

最近のニュースで、ゴミ箱に入れられて殺されてしまった2歳の子供がいましたよね。
静人だったら、この子をどんな風に悼むのだろう、と考えました。

親から愛されなかった子供。それでもきっと、愛された日々が少なからずあるはず。
静人は言うはずです。
「誰からも愛されずに死んでいくのは悲しすぎるから、
幸せだった記憶を胸に刻んで、悼ませていただきます」

気になった方はぜひ読んでみてください。
(静人日記は、悼む人を読んでからのがいいと思います)

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おもしろいよ…って、自分で言うか[わーい(嬉しい顔)]

親鸞 [本]

読み終わりました。

五木寛之 『親鸞』

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私の読書の原点は、五木寛之さんの 『青春の門』 なのです。
10代のころ、この本に出会ってなかったら、読書好きにはなっていなかったかも…と思います。

その五木さんの最新作とあっては、気合を入れて読まないと!

とはいえ、歴史物だし、親鸞なんて教科書の知識しかないし、仏教もわからない。
だから他の作家さんだったら、読んでいなかったと思います。

しかし、読んでみるとそんなに難しくない。
歴史物というより、青春小説を読んでいるみたい。

それもそのはず、これは親鸞が8歳から36歳までの、まさに青春時代を描いているのです。

最初から引き込まれました。
冒険小説のようなドキドキ感もあり、若者ならではの苦悩(本の半分以上悩み苦しんでます)
師との出会いや、妬み・嫉妬に翻弄される日々。

悟りをひらく人は、こういう人なのね…と納得しました。

そして、とてもありがたかったのが、難しい名前に、毎ページ仮名をふってくれているところです。
小説って、だいたい最初に仮名をふると、それっきりですよね。
でもこれは、ページをめくるたびに仮名がふられている。
「あれ?この人の読み方は?」
って前に戻って確かめなくて済むのです。
親切だよね~。

余談ですが、親鸞って90歳まで生きたらしいですよ。
晩年は、わが茨城にいたらしいです。
いろいろ調べてみようかな~

重力ピエロ・悼む人 [本]

最近読んだ、2冊の本を紹介します。

重力ピエロ 伊坂幸太郎

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「春が二階から落ちてきた」
そんな素敵な言葉から始まるこの小説は、ふたりの心優しい兄弟の話です。

弟の春は、母親が見知らぬ男にレイプされたときに出来てしまった子供。
それを知りながら、生むことを決めた母親、そして父親はそれを受け入れ、自分の子供と同じ愛情を注ぐ。
そんな愛にあふれた素敵な家族にも、目に見えない重力がのしかかっていた。

彼らが暮らす仙台の街で、たびたび起こる連続放火事件。
それに異様な興味を示す春は、兄を誘って、犯人をつきとめようとする。
そこに現れる謎の美女。

そんなふうに、ミステリーの要素をたっぷり含んで物語が進んでいく。

ふたりの兄弟の会話が、とても素敵(遺伝子の話は難しくてよくわからなかったけど)。

「楽しく暮らせば、地球の重力も感じなくなる」
という、父親のセリフが心に残りました。

[本][本][本][本][本][本][本][満月]

悼む人 天童荒太

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私、久しぶりに本を読んで泣きました。[もうやだ~(悲しい顔)]

 人が死んだ場所を訪ねて歩き、その人の死を悼む男・静人。
周りからは理解されず、時には不審者のように扱われても、彼はその旅をやめようとしない。
いつしか彼は、「悼む人」と呼ばれるようになる。

静人の帰りを待ちわびる母親は、末期の癌に侵され、余命数ヶ月。
また、彼に強い興味を持つ中年の雑誌記者。
夫殺しで刑務所を出たばかりの幸薄い女。

様々な人間模様が、すごく丁寧に書かれています。
テーマがテーマだけに、いろんな人の死が、たくさん出てきます。
きっとそういうのを、嫌う人もいると思います。

だけど私たちの周りには、本当に多くの死があります。
毎日のように起こる殺人事件や事故。
それがまったく知らない人でも、悼む気持ちを持つことが、大切なのではないでしょうか。

「なぜ、そんなことをしているのですか?」
と聞かれた静人は言います。
「覚えておきたいのです」

[本][本][本][本]

一生忘れない小説です。

久しぶりの東野圭吾 [本]

久しぶりに、東野圭吾の本を借りてきました。
人気があるので、新しい本はなかなか借りられません。

今回は2冊借りて、一気に読みました。

≪パラドックス13≫
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3月13日 13時13分 13秒間にわたって起こる「P-13現象」
宇宙規模で起こるこの現象。
果たして地球では何が起こるのか?

ちょうどその時間、犯人を追い詰めていた若い刑事の前から、突然まわりの人間が全て消えた。
人間達はどこへ消えたのか?
そして、この世に取り残されたのは刑事を含めた十数人。
荒廃した東京で、彼らは協力し合って生きていく。

 すごいサバイバルです。
でも場所が東京なだけに、洋服や食べ物は豊富。
消えたのは人だけなので、お店の食べ物などは取り放題。
だけど度重なる地震や洪水で、彼らは窮地に追い込まれていくのです。

なぜ彼らだけ取り残されたのか?
そもそもP-13現象とは何か?

ドキドキ、ハラハラの1冊です。

≪流星の絆≫
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 ドラマで見たので、原作は読まなくていいかな~と思ったのですが、やっぱり読んでみたくなりました。

ドラマでは、かなりコメディータッチだったけど、原作は至ってシリアス。
そりゃそうだよね。

内容も、犯人もわかっているだけに、すごく早く読めました。
内容知ってても面白かったです。
ラストはドラマとはちょっと違います。
原作の終わり方も、私は好きだな~と思いました。

それにしても、この話をあんなにコメディータッチにしちゃうなんて、さすがクドカンさんですね。

東野圭吾さんの本は、とても読みやすいので、3日で2冊読んじゃいました。
また借りよっと[わーい(嬉しい顔)]